警察庁生活安全局は
2025年(令和7年)上半期の「
車名別盗難台数」データを発表しました。
【2025年上半期 盗難台数上位車種
1位:トヨタランドクルーザー:765台
2位:トヨタプリウス:289台
3位:トヨタアルファード:191台
4位:レクサスRX:141台
5位:レクサスLX:120台
6位:トヨタクラウン:107台
7位:トヨタハイエース:97台
8位:レクサスLS:55台
9位:トヨタハリアー:50台
10位:スズキキャリイ:43台
ランキング10位中
トヨタ車が9台占めています。
上記は海外需要の高まりです。
ランドクルーザーやレクサスは
東南アジアと中東  アフリカ諸国などで
高い人気を誇ります。
新車・中古車問わず輸出市場での
価値が高いため 転売目的での盗難が
急増していると考えられます。
昨今 電子機器による知能的犯行が
高い割合になっています。
従来の「物理的なこじ開け」
ではなく
リレーアタック → コードグラバー
→ CANインベーダー と
盗難手口は日々進化しています。
まずリレータックの盗難の手口ですが
スマートキーが発する電波を拾い
クルマの近くにいる別の犯人に
中継することで
スマートキーがクルマの近くにあると
誤認識させ鍵を開ける方法です。
しかし
リレーアタックはスマートキーを
缶に入れるなどして電波を
遮断する対策方法や
微弱な電波に切り替えることができる
節電モードを付けたことで
近年は激減しています。
スマ-トキ-内のIDコードを
盗み出すコードグラバ-という
機器もでまわっています。

コードグラバーにおいては
リレーアタックのように電波を
遮断する方法では防衛できません。
コードグラバーはスペアキーを
つくるための特殊な専用機械で
スマートキーのIDコードを読み取って
スマートキーそのものを
複製してしまいます。
当初は数mの距離しか
読み取れませんでしたが
最近では1km以上離れた場所からでも
スマートキーのIDコードを読み込める
道具が出てきています。
ただし、コードグラバーが使えるのは
狙ったクルマのオーナーがスマートキーを
使ってドア解錠などの操作を行う
タイミングに限られるため
効率はそれほどよくないようです。
変わって台頭してきたのが
CANインベーダー という盗難手口です。
CANインベーダーは
「CAN信号」と呼ばれる車の配線を
活用して車両システムに侵入し
キーロックの解錠やエンジンを
始動させる新しい盗難手法です。
数年前まで海外で多発していた
盗難手口でしたが、ここ数年で
日本国内での被害件数が
増加傾向にあります。
CANインベーダーは
車のコンピュ-タ-内に侵入して
セキュリティを解除する機器に
よる盗難です。

この新手の盗難は
スマートキーの電波を利用せず
直接車のシステム内に侵入して
キーロックを解除もしくは
エンジンを始動させます。
通信ネットワーク(CAN)のコネクターに
接続して 解錠している犯人の映像を
TVで見た方もいるはず。
このCANインベーダーを使う車両盗難を
防御できるのが トヨタ純正用品の
「セキュリティシステム」です。
このセキュリティシステムを搭載することで
車外から通信ネットワーク(CAN)に
不正侵入して流し込まれる信号を遮断し
不正なドアの解錠やエンジンの始動を
防ぐというものです。
2022年11月1日以降に発売された
新型車に標準装備され
2023年8月からは後付け品も
販売されています。

日々進化する盗難手口
それでもまだ 安心できない場合は
アナログ的な防犯装置を組み合わせる
のが有効になります。
ハンドルロックやタイヤロックなど
車のシステム内に侵入する盗難手口を
防ぐ方法は車を動かせないような
対策方法
であれば
盗難防止は可能かもしれません。
スマートキーを狙った盗難手口とも
盗難対策は原点にもどり
アナログ的思考で 物理的に
クルマを動かせないようにすることで
盗難犯たちの気を萎えさせる
ことを覚えておきましょう。