生活道路の交通事故死傷者数を
みると 
歩行者・自転車乗用中の
死傷者の割合は
幅員5.5m未満の生活道路では
幅員5.5m以上の道路に比べて
約2.3倍多いという記録があります。
歩行中の死亡事故の6割位が
自宅から500m以内の距離で
起きているのです

住宅地や商業地にあって道幅も狭い
いわゆる「生活道路」でも
区間を指定して最高速度を
設ける標識や標示がある場所を除き
時速60キロまでの走行が可能です。

ゾーン30は 歩行者や自転車が
生活道路を安全に通行できるよう
一定の区域(ゾーン)で
最高速度を時速30kmに制限する
交通安全対策のひとつです。
生活道路における歩行者や自転車の
安全な通行を確保することを目的
としています。
区域内でのクルマの速度を
抑制したり
できる限り生活道路を
抜け道として利用させないよう
な社会的な対策です。

警察庁の資料では ゾーン30は
地域住民の要望や道路の交通量
交通事故の発生状況などを
踏まえつつ 生活道路の中でも
通学路が含まれている区域や
高齢者・子どもが利用する施設を
含む区域で多数の歩行者が
通行する区域で整備されています。
ゾーン内における速度抑制や
ゾーン内を抜け道として
通行する行為の抑制等を
図る生活道路対策です。

 

① ゾーン入口の対策
ゾーン入口の対策標識・
表示の設置により
ドライバーに対し
ゾーンの入口を明示


② ゾーン内の対策

最高速度30kmの区域規制の実施
路側帯の設置・拡幅と中央線抹消
物理的デバイス(ハンプ等)の
設置等による速度抑制や
通行禁止等の交通規制の実施による
通過交通の抑制・排除

 

 

③ ゾーン周辺の対策
ゾーン周辺道路における交通流の
円滑化により、ゾーン内への
通過交通の流入を抑制・排除

 

令和5年3月末 時点で
石川県においてのゾ-ン30整備数
金沢市では
額新保3丁目 若草町など9カ所
小松市では
今江町 福乃宮町 など9カ所
能美市で4カ所
加賀市で2ヶ所
などで合計37か所が
整備されています。

2016年10月28日に
横浜市で起こった交通事故では
登校中の小学生の列に
軽トラックが突っ込み
男児1名が亡くなっています。
なんとも痛ましい事故ですが
これも生活道路内での事故です。
これがゾーン30であれば
しっかり速度制限が守られていれば
ここまでの被害は
出なかったのかもしれません。

車の速度が30キロを超えると
事故時に歩行者が致命傷を負う
確率が急激に高まるとされ
警察庁の有識者検討会がこれまで
生活道路の最高速度を30キロ以下
にするよう提言してきました。
警察庁は住宅街の生活道路といった

道幅が狭くセンターラインなどが
ない道路について
自動車の最高速度を現行の
時速60キロから30キロに
引き下げる方針を公表しました。
歩行者らの安全対策を
強化する狙いがあります。

 

ル-ルを整えることが大切なのは
いうまでもありませんが
何よりも一番大切な交通安全は
ドライバ-の思いやりです。