車は急には止まれません
子供が飛びだしてきて慌てて
ブレーキを踏んでも間に合いますか?
発見してからブレーキを踏んでも
実際車が停止するまで思う以上の
距離が必要です。
自動車学校で習ったはずでも
記憶が確かでなく 復習になりますが
ドライバーが危険を感じてブレーキを
踏み始めるまでの時間にかかる距離を
空走距離といいます。
ドライバーが危ないと思ってから
ブレーキを踏むまでには個人差もあり
多少のタイムラグがあり、
その間も車は何mも進んでいます。
ある実験データーによれば車の
空走距離は早くて0.6秒、
通常は1.5秒以内ということです。
1.5秒で進む距離
時速 空走距離
100㎞/h 約28m
80㎞/h 約22m
60㎞/h 約17m
わき見運転や考え事などで
運転操作が遅くなると
空走距離も伴って長くなります。
ブレーキペダルを踏み込んで
ブレーキが かかって車が
停車するまでの距離を
制動距離といいます。
ブレーキを強く踏めば踏むほど
制動距離は少なくなります。
ただしスピードがかなり出ていて
思いっきりブレーキを踏むと
車の直進性が瞬間的に失われて
非常に不安定になるため
危険が伴うこともあります。
また制動距離が長くなる原因として
① 晴れの日よりは雨の日の方が
② 1人で乗車するよりは3人~5人で
乗っている方が
③ 1人で乗っていても積載するものが
非常に重い場合
④ タイヤのトレッド面の溝が
かなり磨り減って少ない場合
の方が明らかに制動距離は
延びること意識してください。
制動距離は走行速度によって
大きく変わるのでスピードを
出す場合は充分な注意が必要です。
警察庁が公表している資料によると
人対車の事故で時速30㎞までの場合
致死率は約10%となり
時速50㎞を越えていると
致死率は80%以上に跳ね上がります。
制動距離を甘くみていると大きな事故
を起こすことにつながるため
十分に注意しましょう。
そしてこの空走距離と制動距離を
足したものが停止距離といい
ドライバーが安全に車を
停止させることができる距離になります
停止距離=空走距離+制動距離
速度別停止距離表
速度 1秒間に進む距離 停止距離
10㎞/h 2.78m 2.64m
20㎞/h 5.56m 6.42m
40㎞/h 11.11m 17.33m
60㎞/h 16.67m 32.75m
80㎞/h 22.22m 52.66m
※表の数字はタイヤの摩耗状況や
重量、路面状況、運転者の反応により
変化します。
時速20㎞までは比較的短い距離
で停止できることがわかります。
国道や幹線道路の幅員が大きい
道路では比較的スピードを出して
も車間距離を充分にとれば
問題ない運転と思われますが
生活道路や裏道で幅員が
4m~5mの狭い道路においては
スピードを20キロ以下に落として
万が一に子供が飛び出してきても
安全に急停止できるくらいの
スピ-ド感覚が絶対に必要です。
速度意識にメリハリのある運転が
まわりから見ても
人に優しい運転ができる人
にみられること間違いありません。