高速道路はわたしたちの生活に
欠かすことができない
社会インフラです。
しかし、多くの自動車ユーザーは
通行料金に不満を
持っているそうです。
なぜなら日本以外の先進国
例えば
アメリカ  ドイツ  トルコなどは
道路を無料化している国もあります。
世界一高いのではないかと思われる
日本の高速道路料金
その理由を調べてみました。

 

高速道 入口

 

 

 

ではなぜ日本は高速道路が有料なのか?
それは太平洋戦争後約20年間は
日本は敗戦国ゆえに
とても貧しかったのです。
それに加えて敗戦前には
日本の街道は徒歩用で
「クルマ」の使用は禁止。
明治政府は社会インフラの整備を
強く意識しましたが
限られた税収は大量輸送に向く
鉄道に振り向けられました。
その結果 1945年以降
戦後のクルマ社会の到来と共に
一般道の整備からやらなければ
いけない状況でした。
当時は国道だってほとんど未舗装で
悪く今では考えられない環境でした。
それに加え日本は山岳が多くトンネル
をたくさん必要な高速道路を税金で
造るのはとても不可能でした。
そこで外国から借り入れをして
道路を造り利用者の料金で返済する
という仕組みを作ったのです。
これが1956年(昭和31年)に
施行された「道路整備特別措置法」
という法律です。
このしくみのもと、以降数多くの
有料自動車専用道が出来ました。
高速道路、都市高速道路、一般有料道
路は建設・管理・メンテナンスに
かかる費用を通行料金で賄い
全てが終わった時点で
無料公開することになりました。
当時は個々の道路の収支で借金の返済
だったため無料公開される時期は
各々の道路でバラバラでした。

 

高速建設

 しかし、1972年(昭和47年)に
※全国料金プール制が導入されました。
全国のネットワークの高速道路は
まとめて計算され まとめて償還する
という制度にすり替えられたのです。
これにより採算が合わない地方への
高速道路の延長も可能になり
全国ネットワークが拡大しました。
その後、2005年(平成17年)に
日本道路公団が民営化され
一般の有料道路の一部は「全国路線網」
という名称で全国ネットワークの
高速道にまとめられました。
民営化により道路に関する有利子債務が
2050年に完済した後に無料開放化と
なるということでした。
しかしこれもまた変更され
8年程前に国土交通省は2050年から
2065年に延長した過去があります。
2065年に国土交通省は無料化を
目指しているが現実はどうでしょう?
2か月前の五輪期間中では
ロードプライシングの効果により
首都高の渋滞が2年前と
比べ68~96%減少したということが
報道されていました。
無料化どころか恥ずかしげもなく
値上げしているありさまです。
国民の所得は上がらないのに
高速道路は値上げ。
国税徴収額も年々増加している。
行政が関わるとサービスが悪化するのは
先進国では日本だけ?
欧米では高速道路が無料で
利用できることが普通。
なぜ、同じ先進国の日本だけが
出来ないのか、なぜでしょう?
自動車王国ドイツの高速道路
アウトバーンは全区間無料です。
(大型車は有料)
日本の高速道路は前述のとおり道路公団
が借金をして建設した「公団方式」
それに対して
ドイツは国が税金で
建設した「公共事業方式」
だからアウトバーンは借金が無いそうな
スイスでは年間40フラン
(4700円)で高速道路が乗り放題。
隣の韓国は日本の約1/4~1/5の
料金で日本の高さが際立っています。

 

高速高架

 

道路行政の基本方針は
「道路通行料は無料」です。
ただし借金がなくなるまで
ユーザーが支払う通行料金で
道路建設費 管理維持費を賄います。
これを償還主義といいます。
すなわち何十年後には建設費用を
返還できれば「無料」になりますよ
ということなんですが・・・
身近なものでは 能登島大橋や
のと里山海道や川北大橋などが
それにあたります。
日本の大動脈といえる東名高速道は
今年52歳で老朽化が進んでいます。
ほんとうに本当にいつになれば
無料になるのでしょうか❓

 

※全国の高速自動車国道を
一体とみなして全ての道路の
収支を合併採算にするもの