損害保険料率算出機構は
このほど「自動車保険の概況」
を発行しました。
同書によると
2020年度の
任意自動車保険の収入保険料は
3兆9700億円
前年度に比べ570億円
(1.5%)増加し
支払い保険金は
1兆7225億円
前年度比2659億円
(13.4%)減少しました。
その収支の差額は2兆2475億円

 

店舗 突っ込む

 

補償種目別の支払い件数及び
保険金では 対物賠償支払数が
前年度から309245件の
(14.6%)
831億6781万9千円(12.2%)
の5962億5520万4千円でした。
一方の
車両保険が前年度330050件
(14.7%)減の
1404億2213万6千円
(18.1%)
6371億7439万7千円となったほか
対人賠償 搭乗者傷害
人身傷害のいずれにおいても
支払い件数・保険金が減少しました。
対物賠償責任保険金の内訳では
部品費が前年比4970円増の
145114円(構成比43.1%)
工賃が前年比1022円増の
61683円(構成比18.3%)
塗装費が前年比460円増の
52292円(構成比15.5%)
間接損害が前年比223円減の
51897円(同15.4%)
その他が前年比3371円増の
25803円(同7.7%)。
「その他」と代車料や休車損害
などを含む「間接損害」を除いた
車体修理費は259089円
各費目が車体修理費に占める比率は
部品費56%、工賃23.8%
塗装費20.2%でした。

 

車両保険の事故形態別統計
を見ると、「他車・物・人との
衝突、接触、転覆、墜落」による
支払い件数・保険金が前年度から
229630件(13.5%)減で
574億4140万4千円(9.9%)減の
147093件の5244億6413千円でした。
車両保険が前年度から
支払い1件あたりの支払い額は
3万4千円増加し
31万6千円

対物賠償も前年比9万8千円増の
28万4千円
修理費の費目別でともに増加しました。
統計を見ると
車両保険では部品費が
前年度比1568円増の
166168円(構成比52.5%)
工賃が前年比78円増の
66766円(構成比21.1%)
塗装費が同比1628円減の
54648円(構成比17.2%)
その他が構成比3377円増の
29223円(構成比9.2%)でした。
なお、消費税や諸費用が含まれる
「その他」を除いた車体修理費
( 部品費 工賃 塗装費の合計 )
は287582円で  各費目が
車体修理費に占める比率は
部品費57.8%、
工賃23.2%、
塗装費19%でした。
先進安全自動車の普及により
年々 部品費の高騰が懸念されます。
簡単に例えると消費税込110万円で
消費税を抜く100万円の修理費の
内訳が
部品で 58万円
鈑金工賃23万円
塗装費用19万円 (材料含む)
になるということです

事故修理

 

 

 

 

 

 

近年は先進安全技術の普及拡大
によって事故発生件数は
減少傾向にあります。
それに加えて2020年度は
新型コロナ感染拡大を受けた
外出自粛要請などの影響により
交通事故発生件数が大きく
減少したことが
支払い件数・金額が減少した
要因と考えられます。
一方 2018年・2019年度
に増加していた
「台風・竜巻・洪水・高潮」に
よる支払いは、前年度から
572億3370万2千円
(85.2%)減の
99億1203万円と大幅に減少し
車両保険における支払い保険金
の減少の一因となっているようです。