警察庁が年明けに発表した
2020年の全国交通事故死者数は
前年より376人少ない2839人と
なり ( 前年より11.7%減少 )
4年連続で戦後最少を更新し
初めて3000人を下回りました。
しかし政府は2020年までに
年間の交通事故死者数を
2500人以下とする
目標を掲げていました。
2020年は新型コロナウイルス
感染症が拡大した影響による
移動自粛などで交通量が
大幅に減少したためでしょうか。
このため 交通事故発生件数は
30万9000件と 前年と比べて
約7万2237件も減少しました。

 

事故現場

 

 

 

 

 

 

都道府県別では 東京都の死者数が
155人(前年比22人増)と最も多く
53年ぶりに全国ワースト
となりました。
オートバイやミニバイクなど二輪車に
乗車中の事故による死者が目立ち
警察庁は
「 コロナ禍で交通量が減ると
スピードが出やすくなり
死亡事故につながる可能性がある」
と分析しています。
ワースト2位は愛知県で154人。
前年に172人でワースト1位だった
千葉県は128人にまで減少した。
月別の事故死者数では 2月以外の
すべての月で前年を下回った。
緊急事態宣言が出された4月は
前年比2割減の213人で
宣言解除後の下半期も
毎月13~29%減少した。
65歳以上の高齢者の死者数は
前年より186人減の1596人と
なったが 死者全体に占める割合は
56.2%を占め 1966年の
統計開始以来最も高かった。
さらなる死亡事故の抑制には
高齢者事故対策が課題と
なります。
交通事故による死亡者数は1950年代
から60年代にかけて自動車の普及と
ともに急増。
「交通戦争」とまで呼ばれるほどだった
1970年に最多の1万6765人を記録。
運転席・助手席のシートベルト着用が
1985年高速道路・自動車専用道路で
義務化 1992年一般道で義務化された
ことに加えて 1990年代中盤頃から
エアバッグの普及が急速に進むなど
安全装備の向上などがあり 死亡者数は
漸減。1996年以降は1万人を
下回るようになりました。

 

 

救急車

 

 

 

 

また 近年は衝突軽減ブレーキ、車線
はみ出し警報などの予防安全技術が
進化していることや ドライブレコーダーの
搭載が進むなど安全意識の高まりも
奏功し 死亡者数は4000人以下に。
さらに 2020年は新型コロナウイルス
感染拡大に伴う外出自粛の影響で
交通量が減少したこともプラスに働き
初めて3000人を下回りました。

 

 

2021年も コロナ渦のなかで
自粛の期間も長引きそうな気配ですが
死亡交通事故が減ることを期待します。