2019年 東京 東池袋で
横断歩道を自転車で渡ろうとした
母子が死亡した事故の加害者が
逮捕されない報道がありました。
ところが 2020年4月に
東京 新宿区で 4歳の男の子を
はねた都営バスの運転手が
現行犯で逮捕されました。
共に過失運転致死傷の
容疑となるはずが
伝えられるニュ-スにより
加害者が逮捕される場合と
そうでない場合があります。
いったいどういう線引きで
そうなるのかを調べてみました。
*逮捕とは手錠をかけられる
イメージですが
警察に拘束されることも
逮捕という状態になります
加害者に犯罪が成立するのは
主に被害者が「 死傷 」した場合で
基本は人身事故が当てはまります。
( 例外で物損事故の「当て逃げ」
は刑事罰の対象 )
被害者が多くなった場合
加害者の責任は重大なので逮捕
されるのが当たり前と思われますが
必ずしもそうではありません。
逮捕には一定の要件があり
その要件にあてはまるとは
限らないからです。
逮捕の要件は 逮捕の理由と
必要性があることです
しかし死亡事故の場合
この要件を満たすかどうかは
明確ではありません。
それでは具体的にどうやって
決まるのでしょうか?
逮捕されやすいケース
① その場で逃走した
② 飲酒運転など悪質な場合
③ 信用できない説明や弁明をして
␣␣責任逃れが明らかなとき
④ 住所不定・定職についていない
␣␣家族がいない場合
⑤ 交通犯罪前科がある場合
⑥ 加害者側の過失が大きい時
逮捕されにくいケース
① 加害者本人が大ケガをして
␣␣病院に搬送されたとき
␣␣ただし回復を待って逮捕される
␣␣ことがあります
② 家族がいて 定職についている
③ 事故態様が明確になっていて
␣␣かつ本人が責任を認め
␣␣反省しているとき
④ ひき逃げ 飲酒 スピ-ド違反
␣␣などの道路交通法違反をしてなく
␣␣運悪く相手を死なせてしまった
␣␣という場合
⑤ 本人が 80歳以上の高齢者で
␣␣家族と同居している場合
␣␣家族が協力しないと逃亡や
␣␣証拠隠滅は考えにくいため
⑥ 本人に過失がほとんどない時
␣␣事故現場でいったんは逮捕
␣␣されても 家族が迎えに来て
␣␣釈放されるケースもあります
もしも上記の理由で加害者が
逮捕されなかったときは
何もなかったことになるの?
というと
世の中そんなに甘くありません
たとえ逮捕されなくても
「在宅」のまま捜査が進められ
証拠収集の結果 起訴される
ことはあります
起訴されれば ほとんどが
有罪判決となり 本人には
前科がつきます
車のハンドルを握るということは
それだけのリスクと責任を負う
ことを改めて考えてください