最近ニュ-スをにぎやかせている
大手損害保険と大手中古車販売店
(以下Bモータ-ス)ですが
一般修理工場からみれば
両者の蜜月な関係が想像できます。
一般修理工場には損保のアジャス
ター( 損害調査人 )といわれる人
が必ず損害車を確認のため立合い
スケ-ルメジャーなどで事故の
損傷範囲を事細かく調べ
当該相手事故車との入力角度や
損傷状態を調べ調査していきます。
もしも少しでも事故と噛み合わない
損傷や箇所があれば
必ずと言っていいほど保険会社の
2次下請けの独立系の調査会社が
2次調査に入り それでもわから
ない場合は 保険金支払いは
止めることになるのです。
Bモータ-スのような自分たちで
手を加え損傷していない部位まで
広げ 保険金を保険会社が支払う
というのは
100%あり得ない話なのです。
損保会社は収入保険料の
数字を期待できる事業所には
支払いが甘いことが今回の件で
よく解るとおもいます。
保険料収入を見込める事業所と
そうでない所においては
かなりの優劣をつけていることが
想像できます
ダブルスタンダ-トといわれても
仕方がないのでは・・・・
自動車保険では不払いよりもっと
酷い問題があります。
それは「 払い渋り 」です。
払い渋りとは 保険金の支払い
を渋ることです。
全国の事故被害者に行う行為です
損保会社側のミスによる不払い
ではなく意図して支払額を少なく
しようとする行為です。
損保会社にとって保険料は収入で
保険金の支払いは損失となり
この損失を減らそうとする行為が
結果払い渋りにつながっていく
のです。
払い渋りの原因
①  保険の自由化により競争が
激しくなった
②  保険料収入確保のため
多数の特約の販売
③  経営の合理化の為の
損保業界の合併 リストラ等
2008年頃の損保業界の
不払い問題も社会問題に
なったのですが
払い渋りもこの不払い問題と
全く同じで
損保の利益至上主義
つながっています。
ここがこれらの元凶になります。

 

損保会社の体質の変化を
見極める際
利益確保のための具体例として
以下のことが考えられます。
①  査定担当者の評価にも
成果主義を採用

成果主義は民間企業では
普通にあります。
営業サイドで販売のために
使われています
しかし事故の査定担当者に
対しても成果主義を導入した
せいで数々の払い渋り事例が
発生し多くの被害者が
苦しめられています。
査定の成果主義とは
A 示談成立の金額を設定する
B 損害率の故意の引き下げ
などが考えられます
事故の被害者は健常者では
ありません。
ケガをして体も心も弱っています
また人身でなく物損の被害者でも
大事な物が損壊して心を
痛めているのです。
そんな人たちに機械的に
示談を進めたり
保険金を少しでも減らそうとする
こと自体異常ではないでしょうか
②  損害率を下げると表彰等
損害率の故意の低下に関しても
成果主義ですが異常な業界体質が
表れているところです。
事故が発生したらまず
損保会社はどれくらい
保険金を支払うかを自分たちの
基準で予想します。
この見積額どおりに保険金を
支払えば担当社員はなんの努力も
していないという
評価になります。
しかし1000円でも少なくした
ならば会社に貢献したと
評価されるのです。
もっと多くの支払いを減額できた
社員は多大な貢献をしたとして
表彰されるのです。
損害率とは収入保険料に占める
支払った保険金の割合をいいます
収入保険料が100万円で
支払い保険金が50万円ならば
損害率は50%となります。
50万円でなく70万円に増えると
損害率は70%になり評価は
落ちることになります。
なにかこの損害保険会社の体質と
Bモータ-スのノルマ成果主義の
体質が似ているなと感じるのは
気のせいなんでしょうか?
③  商品販売保険代理店には
損害率により
代理店手数料収入の
率を変動させて
圧力をかける
グレ-な保険代理店によっては
例えば契約商品の弁護士特約が
使えるのに
お客さんには最後に示談交渉が
揉めた場合には使用できるなどど
損害率をなるべく抑える動きもある
ような話も聞きます。
事故が起きて始めて掛け捨ての
保険が生きてくるのに
入ってる理由がわからなくなる
ようなはなしです。
保険の自由化により
外資型や通販型の自動車保険の
登場で保険料金は一層下がり
契約者にはメリットとなりました。
がしかしその裏ではこのような
不払いや払い渋りが普通に
起きているのです。