全国各地で相次ぐ
用水路事故ですが
なぜか実態の把握が難しいと
いわれています。
2013年4月~2023年3月までの
10年間に起きた
用水路の死亡事故は
わかっているだけで
37自治体 748件
起きています。
その中で最も多かったのは
富山県の193件
次に愛媛県の53件
石川県は25件でした。
全国で起きている
用水路事故ですが
実態は正確に把握されてない
というのです。
その理由は
例えば海岸で死体が
見つかったとしても
河川から流されたかも
わからないと
単なる海での溺死として扱われ
用水路で落ちたとしても
確証がないため
用水路の事故としてカウント
されないということです。

 

NHKが4年前に用水路での
死亡事故が多い県で消防に
取材したところ
2018年に死亡した人は
154人になりました。
これは警察が統計した47人の
3倍以上です。
警察庁は用水路の溺死事故に
限って「水難事故」として扱い
頭を打って死亡やケガをした
ケ-スも含めた「用水路事故」
という分類では統計を
取っていませんでした。
用水路というと 生活圏にある
ごく当たり前にあるもので
危険と感じている人は
あまりいないのでは
ないでしょうか。
用水路事故は個人の責任なのか
行政かといえば解りませんが
全国で多数の方が亡くなって
いる以上
未然に予防の必要があるのでは
ないでしょうか
それには用水路の危険性を
知ることが大切です。
ある地方の話で
歯が痛いという孫娘を祖父が
スク-タ-バイクで病院へ
向かったところ
走行中に石を踏んで
バランスを崩し用水路に
転落したようで その後
溺死したとみられています。
孫娘の話では転落後
「おじいちゃん」と 何度も
呼びかけたが反応がなく
そばを通る人もいなかった。
用水路から這い上がる
こともできず
発見される翌朝まで
水に浸かった祖父の遺体に
寄り添っていたといっています
家族は早朝になって2人が
いないことで
あちこち探し回り事故現場を
何度も通ったが用水路は
見落としていたとのこと。
孫娘は命に別状は
ありませんでした。
このようなケースは決して
稀でなく
普通に用水路の脇の道路を
歩いていて突然つまずき
そのまま転落してしまう
ことが少なくないのです。
まさかと思いますが
我が国では年間6000人以上が
転倒で亡くなっています。
昨年の交通事故の死者数より
はるかに多いのです。
転倒した所に用水路があると
どこかしらに頭をぶつけ意識が
なくなり溺れてしまい
死亡に至ることもあるのです。

今後の対策と予防を考えるには
用水路転落で一命を
とりとめた方の存在が重要で
その経験を聞き取り効果的な
策を実行するしかありません。
それと同時に 各々が
用水路近くは非常に危険だ
という意識をもつことが
最も重要です。